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こどものかぜ…その3 - 西井クリニック

こどものかぜ…その3

のどの炎症がつよいかぜをあげてみます。

④アデノウイルス感染症、プール熱

アデノウイルス感染による、のどの炎症です。

のどを覗くと、白苔(はくたい)をともなう扁桃炎がおきています。

発熱は40℃の高熱が7日間つづきます。

6才未満におおいです。

アデノウイルス感染症で『プール熱』という病態があります。

プール熱とは、『発熱』、『のどの炎症』、『目の結膜炎』をおこした状態です。

プールでの接触やタオルの共有で感染するからこのようによばれます。

プール熱のとき、解熱後2日間は出席停止となります。

⑤溶連菌感染症

溶連菌という細菌の感染症です。

のどの炎症で、白苔をともないます。

溶連菌感染症では、『猩紅熱(しょうこうねつ)』という病態をとることがあります。

猩紅熱とは、全身の炎症症状です。

具体的には発熱、咽頭炎と『舌がイチゴのようにはれる』、『全身に赤い発疹がでる』といった症状がでます。

このため『スカーレットフィーバー』ともいわれます。

溶連菌感染症でこわいのは合併症です。

検査して、溶連菌感染と診断されたら、合併症予防のためにも抗生剤投与が必要です。

合併症には、リウマチ熱や腎炎があります。

リウマチ熱とは?

溶連菌感染が適切に抗菌薬治療されないと2週間後におこる合併症です。

関節痛、発熱、心筋炎、けいれんという後遺症が残ります。

腎炎とは?

溶連菌感染が適切に治療されないとおきます。

血尿、おしっこが作れなくなり、むくんできます。

ひどいときは透析治療が必要になります。

⑥伝染性単核球症

EBウイルス、サイトメガロウイルスが原因です。

発熱、咽頭炎、頸部リンパ節腫脹、肝臓脾臓腫大をみとめます。

ウイルス感染で抗生剤は効きません。

まちがって抗生剤を投与したら、発疹がでます。

別名、kissing diseaseといわれます。

kissing diseaseとは?

伝染性単核球症は、思春期に好発します。

キスにより感染することがおおいとのことです。

だからといって『キスしたのか?』とかデリカシーのない質問はしないほうがいいです。

そんな質問しても、症状はよくならないですし。

コンテンツ作成・責任:西井クリニック