のどの炎症がつよいかぜをあげてみます。
④アデノウイルス感染症、プール熱
アデノウイルス感染による、のどの炎症です。
のどを覗くと、白苔(はくたい)をともなう扁桃炎がおきています。
発熱は40℃の高熱が7日間つづきます。
6才未満におおいです。
アデノウイルス感染症で『プール熱』という病態があります。
プール熱とは、『発熱』、『のどの炎症』、『目の結膜炎』をおこした状態です。
プールでの接触やタオルの共有で感染するからこのようによばれます。
プール熱のとき、解熱後2日間は出席停止となります。
⑤溶連菌感染症
溶連菌という細菌の感染症です。
のどの炎症で、白苔をともないます。
溶連菌感染症では、『猩紅熱(しょうこうねつ)』という病態をとることがあります。
猩紅熱とは、全身の炎症症状です。
具体的には発熱、咽頭炎と『舌がイチゴのようにはれる』、『全身に赤い発疹がでる』といった症状がでます。
このため『スカーレットフィーバー』ともいわれます。
溶連菌感染症でこわいのは合併症です。
検査して、溶連菌感染と診断されたら、合併症予防のためにも抗生剤投与が必要です。
合併症には、リウマチ熱や腎炎があります。
リウマチ熱とは?
溶連菌感染が適切に抗菌薬治療されないと2週間後におこる合併症です。
関節痛、発熱、心筋炎、けいれんという後遺症が残ります。
腎炎とは?
溶連菌感染が適切に治療されないとおきます。
血尿、おしっこが作れなくなり、むくんできます。
ひどいときは透析治療が必要になります。
⑥伝染性単核球症
EBウイルス、サイトメガロウイルスが原因です。
発熱、咽頭炎、頸部リンパ節腫脹、肝臓脾臓腫大をみとめます。
ウイルス感染で抗生剤は効きません。
まちがって抗生剤を投与したら、発疹がでます。
別名、kissing diseaseといわれます。
kissing diseaseとは?
伝染性単核球症は、思春期に好発します。
キスにより感染することがおおいとのことです。
だからといって『キスしたのか?』とかデリカシーのない質問はしないほうがいいです。
そんな質問しても、症状はよくならないですし。